船中八策巻頭言集 ぴこねっとの営業リーダー バッくんです
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No.60民法について(2)...H27/11
No.59民法について(1)...H27/10
No.58由無し事H27/03
No.57「悪貨は良貨を駆逐す...H25/04
No.56「牛尾から 鶏口にな...H25/04
No.55徳義と智恵の関係性に...H25/03
No.54経営雑感(経営者とは...H25/01
No.53「打つ手がない」から...H24/08
No.52「故事から学ぶ経営者...H24/02
No.51こんな時代だから...H24/02
No.50代替効果と所得効果...H23/04
No.49創業の元一日...H22/08
No.48利益説と能力説の立場...H22/07
No.47「経営者の行動指針」...H22/04
No.46 期間損益計算と発生...H22/02
No.45世界経済のグローバル...H21/12
No.44「世界経済のグローバ...H21/12
No.43困難な時代だからこそ...H21/07
No.42業務プロセス改善が企...H21/01
No.41ジョン・P・コッター...H20/12
No.40中小企業の経営改革(...H20/10
No.39中小企業の経営改革(1...H20/07
No.38経営者の孤独...H20/05
No.37学ぶH19/12
No.36愚公移山H19/04
No.35インターネットマーケ...H18/11
No.34潮目、「三種の神器」...H18/09
No.33江戸商人に学ぶ・江戸...H18/05
No.32故事に学ぶH17/02
No.31母恃久安 母憚初難...H16/05
No.30社員と共に思いの共有...H15/12
No.29その気になれば。...H15/08
No.28小事を見れば則ち大事...H15/03
No.27経営は熱意、情熱、努...H14/11
No.26雑感二題H14/06
No.25毎日が創業の原点...H14/02
No.24今日の時代を生き残る...H13/11
No.23雑感二題H13/08
No.22雑感二題H13/05
No.21社長の戒め二題...H13/02
No.20古典に学ぶ経営...H12/09
No.19商人の経営訓...H12/09
No.18経営者の苦労...H12/05
No.17筆無精H12/01
No.16自分を信じて...H11/10
No.15学級崩壊に思う...H11/07
No.14知識は実践を通して知...H11/04
No.13不景気で倒産した会社...H11/01
No.12苦難、困難をバネに...H10/10
No.11創業の精神H10/08
No.10こんな時代だからこそ...H10/04
No.09成果1/10への挑戦...H10/01
No.08勤労は美徳H09/10
No.07俺はやってるぞ...H09/07
No.06心中の賊H09/03
No.05闘う姿勢H09/01
No.04私のもう一つの活動...H08/10
No.03背水の陣H08/07
No.02雑感二題H08/04
No.01創刊にあたって...H08/02


第18号テーマ:経営者の苦労

株式会社ぴこねっと
代表取締役 及川秀悟

『経営者の苦労』

 「私は事業が今一番順調なときです。」と云う社長にお会い致しました。売上は前年比20%、経常利益12%と言う立派な経営をされている、温厚で優しい思いやりの心が満ち溢れたお人柄で、この人ならこの業績も当然と思いました。一つ一つの言葉を大事に話される中に、この社長の人柄、人生を感じさせられました。その話の中で、この社長も業績の非常に悪いときがあり倒産の危機に立たされ、自殺まで考えた事もあったと聞かされ驚かされました。あまり詳しいお話は伺いませんでしたが、本当に辛い苦しい経験をされているにも関わらず、その苦労が顔に少しもでていないのです。そのお顔からは幾多の苦労を乗り切り、経営者として人間としての境地を悟った表情を漂わせているのです。この温厚な人格者にも、長い社長業の中で自殺まで追い込まれるような苦労を何度も経験をされている事に、経営者の厳しさを改めて教えていただきました。

 この社長は、この危機をある言葉との出会いによって乗り切れたと云われました。それは「努力の方向が正しければその努力は報われる。永遠の苦労もないし、永遠の順調もない。」と云う言葉に励まされ、「よし死ぬ覚悟でもう一度やってみよう。」と一念奮起し今日に至ったと云われました。私の知人にも倒産の危機まで落ちた経営者は何人もおります。でもそこで立ち直ったのは、その危機でいろんな事を学びそれを教訓にして経営に生かした人達です。失敗や苦労、危機をただの失敗や苦労にせず、教訓にしてその後に生かすことが出来るかどうかが、その後その経営者の価値を決めるのではないでしょうか。

 経営は順調な時ばかりではないし、だからといって辛くて苦しい時ばかりではない。経営と云うゴールの無いマラソンなのですから、辛い時もあり苦しい時もあるのであって、それにうち勝ち乗り越えられるかどうかが経営者としての腕の見せどころであり、経営の醍醐味でもある。そして経営者の生き甲斐がここにあると思うのです。松下幸之助は経営10ヶ条の中に経営者は苦労こそ生きがいであるとありますが、苦労を有り難いと受け止められるようになりたいものである。

 大切な事は順調な時に「傲らず」、苦しいときには「卑屈」にならないことであると思う。どんな時でも目標を失わず情熱を持って挑む意志の強さを持つことです。

『だから必要経営計画』

 経営者の仕事は、自分の心に描いたビジョンと目標とそれを具体的にした経営計画という不確実なものを、確実なものする作業なのです。そしてそれを確実にするのは経営者自身の情熱と実行力しか無いのです。その意味では経営はビジョンや目標、経営計画という不確実なものへの挑戦であり、それを確実なものにする戦いでもあります。過日、ある経営者の勉強会で講師の先生が「どんな小さい会社でも経営目標、経営計画を立てなさい。」と言う話がありました。経営計画は経営者の情熱の表現であり、経営者の自己実現のシナリオでもあります。なにより会社を成長に導く道しるべであります。中小零細企業の経営者の中には経営計画や経営目標を立てない会社が有ります。

 会社が小さいから今は必要ないとか、面倒だから作成しない経営者がいますが、これは経営放棄にも等しいと言っても過言ではないと思います。故一倉定先生は、「会社経営の基本は、利益を上げて存続する事です。倒産してしまえば全て終わりです。だから安定的に利益を上げ続ける事ができるよう「事業構造」を作り出さなければなりません。「経営計画」はそれを成し遂げるための唯一の道具です」と云われております。

 また、経営者漁火会の中村功会長は「5ヶ年計画を作ると自分の会社の良い点、悪い点がよく分かる。自分の会社の実態を調べないと計画は立てられないし、過去5年の経営のあり方を、反省できる」と経営計画の必要性を述べております。毎年、経営計画と3年後5年後の目標を立て実行する。3年後5年後の目標は程遠く感じますが、3年5年経って振り返ったとき確実に成長している自分の会社があります。毎年の経営計画と3年後5年後の目標が社長をそして会社を引っ張りあげてくれるのです。

 「千里の道も今の一歩から」であり、「愚公山を移す」の言葉の如く、確かな目標と着実な実行、これが経営者に一番求められることではないでしょうか。






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