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第06号テーマ:心中の賊
中国の古典の言葉に「山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し」というのがあります。明代の思想家王陽明の言葉ですが、山の中に潜む賊を負かすことは武力をもってすれば済むことだが、心の中に潜む邪心、迷い、打算という賊を破ることはなかなか難しい、ということを言っています。 経営者が経営の外的問題に対応することは意外とできるものですが、自分の心に潜む邪心、迷い、打算に打ち勝ち、冷静になるのはなかなか難しい。 今はかなり少なくなったが、経営者には黙っていてもいろいろな儲け話や裏話への誘いが多いものです。経営者の心理をくすぐる甘い話もしょっちゅうあります。そういったたぐいの話にのって”痛い目”にあったという話しをよく見聞きます(実は私も何回も痛い目にあっているのです)。経営者にとって「心中の賊」とはこのような”うまい話”に動かされる心ではないでしょうか。 目の前の利益に、危ないと思いつつ心が動いたり、慎重にと思いつつ短絡的な判断をしてしまうことがよくあります。先のバブルにのって失敗した経営者がいかに”うまい話”にのっていたかということを物語っています。 だからといって、経営者は何もしないのがよい、ということではありません。中期的、短期的な目標に立脚した経営を積極的に行わなければならないことは言うまでもありません。 王陽明のいう「心中の賊」を破り、自らの心に勝つには、自らの心をコントロールすることしかないと思います。心の中にしっかりとした拠り所を持つことだと思います。経営者の心の拠り所とは、自らの人生哲学としての人生観や、経営にかける情熱や信念である”経営理念”にあります。人生観や経営理念こそが「心中の賊」から経営者を守るもっとも大事なバイブルではないでしょうか。 目の前の利益に走ったり落胆したり心焦らせたり環境に悲観したりする事なしにひたすら、自分の経営の目標に向かって進みたいものだ。堺屋太一が言われた「経営者は、経営者はもとより社員一人一人の努力の結果としての経営理念の安定に努めるべきである」という言葉を実行したいものです。 |
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