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第54号テーマ:経営雑感(経営者とは)
この船中八策は平成○○年にお客様に当社からのメッセージとしての発信として発刊したものです。途中何回も途切れそうになりましたが、細々と切れないように続けてこれました。ただ一昨年の3,11以降約二年間は途切れてしましました。特に理由は無かったのですがなんとなく書きそびれいただけです。忙しいからではない。書く題材が見つけられなかったことと、書くことへの意欲が薄れていただけの事と反省するものです。昨年暮れにあるお客様から最近「船中八策」が来ないですね。」といわれ、忘れかけていたものを取り戻し、この正月に書いたしだいです。ものごとは始めることは誰でもできるがそれを「継続」していくことは難しい事を痛感したしだいです。 【継続は力なり】 「継続は力なり」(住岡夜晃)といいますが、継続には「強い意志と気力」がいるものです。「スピードは力、挑戦するは気力なり」(株式会社ピコイ元社長 近藤建)ということを教えていただいたことがありますが、まさに「継続」とは挑戦の連打のようなものですから、「強い意志と気力」が無ければ続かないということです。住岡夜晃の「継続は力なり」の言葉には「継続することは大変難しい」という意味と、「継続はコツコツの積み重ねが大事」という意味があるそうですが、そのどちらの意味でも「継続する」ことはとても価値のあることであり、生きる力になることを教えているような気がします。 日頃経営においてもそうであると思います。経営は小さなことの「継続」も大事ですね。その「継続」はあるときは企業の大きな信用になり力になりますし、また「長い継続」は企業文化とし醸成され良環境を形成しますし、企業によっては理念まで昇華することもあります。 小さなことであるが、23年前、倫理法人会のセミナーで「トイレ掃除」と「門前清掃」のお話を聞いて体変良いことだと思い会社として取り組む事にしました。早速始めましたのでしたが、当時は「トイレ掃除のために会社に入ったのではない。」とか、「他人の汚したトイレをなぜ掃除しなければならない」といって会社を辞めた社員が何人もいました。時には親御さんから「怒鳴り込まれた」こともありました。そんな事も乗り越えてきましたが、今ではトイレ清掃も門前清掃は当たり前にどこの会社もやるようになりましたし、そのようなことを言って辞める社員もいません。ましてや怒鳴り込む親御さんもいません。23年経った当社の毎朝の「トイレ清掃」や「門前清掃」も今では当社の企業文化として定着して(私も広島に言いるときはトイレ清掃、門前清掃を行っています)、そのことで社内が常に整理整頓されておりますし、仕事効率を高める効果をもたらしております。もちろん社員の人間形成にも役立っております。住岡夜晃の「継続は力なり」の言葉はごくありふれた言葉であるが、その実行は難ですがとても価値のあるものであると思います。 【経営者の仕事 】 企業はどのような状況にあっても、業績を上げなければなりません。業績とは売り上げと利益です。業績が持続的に上がっていけば企業は成長していることになりますし、そうでないと停滞・衰退するということになります。しかし売り上げが上がっても利益が赤字ではいけませんし、今は利益があっても売り上げが低落傾向にあるとやがて赤字に転落してしまいます。経営者は常に売上と利益という二つの業績を上げていかなければなりません。経営者はこれから逃げる事はできませんし最大の責務です。これこそが経営者のエネルギーの元でもあります。業績をあげ会社を持続的に維持・発展させることは経営者の力量ということになります。業績の良い企業はその業績を更に発展させるための戦略策定や具体的な施策を実行していかなければなりませんし、今の事業で業績を上げながら、将来の業績をも作って行かなければなりません。いま業績が芳しくない企業は、業績の芳しくない原因を探りそのマイナス要因を取り除く事や、改善改革をしてマイナスをプラス要因に変え、業績の回復を図らねばなりません。経営者の仕事とは常に業績の向上の為に考え行動することにあります。経営者の仕事は、業績を向上させ企業を維持発展させる事にあるわけですが、そのために最も大事な事は、経営者として社員、お客様に「企業ビジョン」示し「目標」を明確にして取り組む事だと思います。 『故きを温ねて新を知る』【 温故知新】 今日こそ、歴史や先賢の生き方から学ぶのが良いのではないでしょうか。歴史や先賢の生き方は、幾多の困難や危機を乗り越えて来た生き残る為の普遍的な原理であり法則です。また処世のし方であり、生きるための知恵であり真髄でもあります。それは人生(事業)の困難や危機に直面した時、どんな姿勢で臨んだらよいかを、生きる事の意義や大切な事を故事や諺、歴史訓として教えてくれるからです。経営者は、常に危機や困難に直面することが多くありまし、また苦悩や焦燥感にさらされたりします。これは経営者に与えたれた宿命とも言いましょうか。そんな困難や危機に直面すると多くはそれにどう対処したらよいかも分からず、ただ考え込んでしまったり、対応に時間がかかったり、眠れない夜が続いたり、時には対応を間違え更なる困難や苦境にはまったりしてしまいます。また狭い了見で身の回りの情報に頼ったり、自分にとって都合の良い人に相談したりしますが、しかしここで得られる答えの多くは対症療法的方策です。 こんな時本当に必要なのは対症療法やハウ・ツウーの短絡的方策や知恵(悪知恵)ではなく、困難や危機に臨む正しい姿勢や知恵(良知恵)の中にこそ根本的な解決の処方があるのです。それを教えてくれるのが幾千年の歴史の中で培われた多くの先賢の生きかたや知恵・歴史訓、また身近な両親や祖父母が経験した人生の体験から生まれてきた知恵や対処術にあります。「故きを温ねて新を知る」(論語)この故事はあまりにも知られた言葉でありますが、これをもう一度噛みしめてみたいものです。 我々を取り巻く経営環境は、まだまだ厳しい。高水準の失業率、まだまだ続く地価の下落や売上不振、価格競争からくる利益率の低下など厳しさの連続です。しかし、どんな厳しい環境の中にあっても、それを乗り越える知恵や方法はあるものです。 それは、「故きを温ねて新を知る」の言葉が教えるように、先賢の生き方や困難・苦難を乗り越えてきた知恵やどんな姿勢で、どんな方法で乗り越えて来たかを学びながら、新しい時代の流れに対応して事にあると思います。 『人材活用』 ドラッカーは「事業は何をするか」も重要であるが、「誰にやらせるか」は更に重要であると言っています。同じ業界でも業績が好調な企業もあれば、業績低迷する会社もありますし倒産する会社もあります。この違いは「人材の最大活用」ができる会社と、そうでない会社の違いに起因する事が多いといいます。人を活用する権限をもっているのは経営者ですから、結局のところ経営者の人材活用の能力が企業業績を大きく左右するという事になります。 これは、特に中小企業に言えることだと思います。人材豊富な大企業であればその中から新しいプロジェクト遂行に適した優秀な人材を選抜してやらせる事もできますが、もともと少人数の中小企業では選抜するほど人材がいないのですから選抜して適材適所などできません。故にその少ない人材をどのように「最大活用」するかは、経営者の人材育成・活用能力ということになります。人材育成・活用は経営者が最ももどかしく思う経営課題でもあります。 企業は常に新しい事に挑戦し続けなければなりません。今の事業はやがて衰退しますから次の事業の柱になるものを見つけ挑戦しなければなりません。これま経営者の最も重要な仕事でもあります。そのとき「何をするか」も重要ですが、それを「誰にやらせるか」でその事業の成否が決まるとすれば、人材の少ない中小企業では深刻な問題でもあるのです。少ない人員の中から少しでも「やる気のある」人を見つけ出し、新たな事業に挑戦させることも経営者の大事な仕事といえるのではないかと思います。常日頃から社員とコミュニケーションをはかり、時には一杯飲みながら会社の将来や目標、社長の人生観などを語り、共鳴、共感、共有できる社員を見つけ「やらせてみる」ことも良いのではないかと思う。経営者は「名馬を見極める伯楽」のように、社員のもっている能力を見抜く眼力をもたなければならないとい」という事になります。 『打つ手がない』から『打つ手は無限』へ 厳しい時代でありますが、こんな時にこそしっかり自社の強みや弱みを把握し、その強み弱みをどう生かしどう変えていくかを考えたいものです。ドラッカーは、どこの企業にも「弱みはあるもの」であるといっていますが、特に中小企業は人材や資金力、商品開発力や情報力など、全てが「弱さ」でもあります。これは中小企業ならどこの会社も抱える問題です。また仕事の業務プロセスの非効率性やマーケティング力の弱さなどあらゆるものが弱点といえるかもしれません(ドラッカー)。 中小企業の多く経営者は、「弱みを強みに変える方法などあるわけがない」「弱みはわかっているがこれらはなかなか変えられないもの」、「変えることは難しいもの」と考えていることが多いようです。要するに「打つ手がない」と思っているのではないかと思っています。 経営環境は常に変化しています。この変化に対応するのは経営者の考え方一つです。企業を取り巻く環境変化に対応して、「考え方を変えてみる」、「会社の仕組みを変えてみる」、「今のやり方を変えてみる」、「担当を替えてみる」、「業務の流れを変えてみる」事によって、弱みが新たなチャンスになっていく事になることがあるかもしれません。 自社の弱みを知るには、「自社の問題と思うこと紙に書きだしてみる」、「社長として困っていることを紙に書き出してみる」、「やりたいと持っていることを書き出してみる」、「自社の問題と思うことを社員に聞いて紙書き出してみる」、「自社の事をお客様に聞いて紙に書き出してみる」、「自社を取り巻く環境分析をして紙に書き出してみる」をすることで知ることができます。要するに問題・課題の可視化です。紙に書き出すことで経営上の問題・課題が可視化されます。そこで初めて問題や課題が具体化されるのです。(彼をしり己を知れば、百戦して殆うからずー孫子の兵法) 問題や・課題が可視化され具体化されて自社の弱みを知ったら、これらの弱点を転換し強み変えることです。弱みを解決すれば強み変わります。それにはます紙に書き出した「経営の問題点や課題、困っていることややりたいこと・自社を取り巻く環境への対応」などの「改善・改革策」を更に紙に書き出してみることです。そしてできることから実行に移すことです。一度に全部取り組なくてもできることから実施していくことが肝心です。一度にやろうとすると「時間がない」、「資金もかかる」、「人材もいない」、「チェンジモンスターの抵抗にあう」(このときのチェンジモンスターは社歴の長い古参社員であることが多い・・・ジョン・Pコッターの「変革の時代」)、結局できないで終わってしまします。最終目標を決めて「できることからやる」、「一番簡単なことからやる」事が最終的は自社の弱みを強み変えることになるのです。やる事は無限にあります。これを一つ一つ実行して弱みを強みにかえて克服していく事です。「打つ手はない」から「打つ手は無限にある」に変わります。(打つ手は無限 倫理研究所 滝口長太郎) |
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