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第56号テーマ:「牛尾から 鶏口になる」
「牛尾から 鶏口になる」 アベノミクスで景気の先行きに明るさが見え、日銀の無期限金融緩和策もあり株価はあがり円安が進行している。この株高、円安は大企業や投資家に利益をもたらし景気のよい話も多いが、中小企業や一般市民にはその実感はまだ得られていない。また一部エコノミストの間には、この株高・円安は政治の力が働いきそれをマスコミが煽っていて先行きが不安定といっている人もいるが、どちらにしても、われわれ中小企業や一般市民はこのムードに踊らされることなく冷静に政府の政策や評価しなければならないと思います。 今までの長いデフレ経済の中で(今も続いているが)中小製造業の経営者を苦しめ悩ませてきたのは、メーカーからの発注量の減少や強引とも思える単価の引き下げ要請であった。仕事を減らされその上単価の引き下げの二重苦で、中小製造業の下請け企業は廃業や倒産まで追い込まれた企業も多くある。これは戦後の日本の産業構造である、「親方日の丸的構造体質」と「系列・組組織」、「長年の付き合い」が、バブル崩壊やリーマンショック、経済のグローバル化でその構造が崩壊したにもかかわらず、いまだにその誼にすがりついているのからである。 いつも言われる、「下請けからの脱却」であるが、なかなか進んでいないのも現実である。独自の技術で製品開発(サービス)をし自社の力で販路を開拓して「下請けからの脱却」に成長した中小企業も数多くあるが、まだまだ下請け企業に甘んじているところが多い。下請けの形態はメーカーの業績がよければ自然と受注は流れてくるから、営業努力は要らないし、製品もメーカーの設計要請に基づけばよいから、自ら研究開発することも少ない。ゆえに下請けに甘んじている中小企業が多いのも事実である。 「下請け企業から脱却」して自らメーカーとして展開したり、独自サービスを自社で開発構築して事業することは、大変なリスクと努力が必要である。自らメーカーになるには、まず?独自の製品開発をしなければならないし、なにより販路を開拓しなければならない。販路を自ら開拓できなければ作った製品(サービス)を売ることはできない。?これらには不確定要素が多くあるし多くの資金が必要になってくる。製品の研究開発も販路の開拓も自社で全て行うのは多額の資本投資をしなければならないのである。?またそれなりの人材も確保しなければならない。?故に経営計画と信念を持って取り組まなければならないが、実現するとそれなりの成果も大きい。 自社がメーカーで事業を行うことや、独自サービスモデルでサービスを提供する次のようなメリットある。?差別化、独自化、個性化が実現できるということ。?価格決定権は自社にあるので利益性の確保ができるということ。 ?自社独自の製品・販売戦略の策定が自社できることなどメリットが多くなる。反面、?多額の資金を必要とすること。?販売リスク、在庫リスク、研究開発リスクなどが常に内在する。これらのメリットとリスクをしっかり調査・検討・計画して「下請けからの脱却」を試みるのも成長への一歩かもしれない。「鶏口となるも、牛尾に為るなかれ」というが「牛尾から鶏口になる」事は新たな経営革新でもある。 |
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